エリーヌ

 

---200年前

エリーヌという神がいた。

愛などバカバカしい感情だと思っていたエリーヌ。

しかし、その力がディオスを倒すほどの精神波を生み出すことを知り、

それにあこがれ、嫉妬した。

 

マキシムと出会ことで、愛の存在を知った唯一の神だった。

 

真実の塔でけしかけた理由。マキシム、セレナを見守っていたのは

愛がどんな精神波を生み出すのかを見届けていたのだ。

そして、自分もその力を得ようとした。

しかし、どんなに望んでいても殺戮を司る自分には無理であった。

アイリスという他の自分を演じても分かることが出来なかった。

 

---100年前

ルフィアという少女が生まれた。

 

エリーヌは自分の感じることの出来ない

”愛”を求めて、願い、その思いがルフィアという少女を生んだのだろう。

愛が何かを生んでくることを信じながら…。

 

―――しかし、その思いもむなしく…。

エリーヌという束縛からは逃げられなかった。

デュアルブレードの力により再び神としての自分を消されることとなった。

しかも愛する人と同じ波動を持つ子孫に・・・。

そして、ルフィアとして愛していた少年に。

 

愛とは何かを壊す感情でしかないのか?

 

 

―――そして、一人の少女が再び転生する。

その名はルフィア。

再び少年とめぐり合わせる・・・。

このいたずらな転生は、いつまで続くのか?

 


その100年後…。

再びエリーヌは地上に現れた。

今度は、セシルとナキの2人の少女を巻き込んで・・・。

そして三度デュアルブレードにより存在を否定された。

 

何故、デュアルブレードは

そこまでエリーヌの存在を拒むのだろうか?

 

―――そして、今

デュアルブレードはエリーヌを殺戮の神として

転生させることはしなかった。

 

「私はナゼ生きているの・・・?」

ルフィアの姿があった。

 

ただし・・・

今度の転生は、人間としてではなく

神としての生まれ変わり・・・。

 

ルフィア、エリーヌ、アイリス、セシル、ナキ

全ての記憶と人格を持つ愛の神としてであった。

 

「これは・・・?」

手にはデュアルブレードがあった。

ルフィアとして生きていたとき、

この剣で愛する人に切られ、記憶を無くした。

エリーヌとして生きていたときも、この剣で存在を否定された。

セシルとナキも同じ記憶を持っている。

 

ルフィアはその思いを思い出す前に涙を流していた。

無意識に涙を流していた。

 

自分に愛を与える事は出来ないのだろうか?

 

---はたして、人類に愛の神は必要だったのだろうか?

全てはデュアルブレードが定めた運命だった。

 

ただ・・・

ルフィアの愛する少年はもう居ない。

エリーヌ、アイリスの愛するマキシムはもう居ない。

セシル、ナキの愛するシオンは・・・

 

もう居ない。

 

 

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