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インターネット依存症からの回復法の試案


 症状が軽い場合、パソコンを押入にしまったり、パソコンと電話線の接続を物理的に切り離すなどの方法で脱却できるといいます。
 しかし、私の経験ではこういった方法では熱中している状態から脱却できない場合もあります。
 ある本には、ネット依存に悩んでいろいろな方法を試したけれどもやめられず、絶対やめると決意してパソコンを捨てた次の日に秋葉原に行ってクレジットカードでパソコンを購入したという人の体験が記載されていました。
 まずは症状が軽い場合の対処法を考えてみました。


【症状が軽い場合の対処法の例】

・意思の力でやめる。
・飽きるまで続ける。
・パソコンの電源を入れる前に、やるべきことをやってしまう。
・電子メールはやめて普通の手紙やハガキを出す。
・インターネットに接続する時間を決め、その時間はネットに集中する。その時間以外はパソコンの前に行かない。
・キーボードを打てないように、軍手などをする。
・自宅に帰らずに、図書館や喫茶店で時間を費やす。
・ネットに接続したくなったらとりあえず部屋を出て散歩をする。
・パソコンに(オンラインではない)ゲームをインストールし、接続したくなったらそのゲームをやることにする。
・とりあえず接続時間をこまめに記録してみる。
・インターネット以外に集中できることを無理矢理見つける。
・新しい趣味を見つけて熱中する。昔やっていた趣味などに再度取り組んでみる。
・旅行に行く。
・一人暮らしの人なら、しばらくパソコンのない実家に行く。
・友人に事情を話し、しばらく居候する。
・パソコンと電話線の接続を切る。
・パソコンと電話線の接続コードを捨てる。
・プロバイダーのパスワードをパソコンから消し、書類などもすべて破棄する。
・モデムやTAを取り外し、どこかにしまう。友人に預ける。
・モデムやTAを破壊し、捨てる。
・プロバイダーの契約を破棄する。
・まとまった時間のとれる週末などに、食事もしないでひたすら接続し続け、いやになったらやめて、もう接続しない。


 このくらいのことならすでに実行しているという方も多いと思います。
 チャットに熱中していた頃の私も、このくらいのことなら何度も何度もやっていました。
 このようなことをしていてもやめられないという状態の場合、自分で考えているよりも重症なのではないでしょうか。

 その場合にまず必要なのは、自分の状態を客観的に見ることです。
 客観的に自分を見るために、自分の現在の状態を自分の言葉で書いてみるという方法があります。
 単純に毎日の接続を始めた時刻と終わりの時刻を記録するということもある程度の効果はあるようです。それでは効果はないという場合、もう少し詳しく自分について書いてみましょう。

 例えば、学生時代に社会学的なレポートを書いたことがあるならば、その時のことを思い出して、自分自身のことを対象としてレポートを書いてみるのです。ネットへ接続する理由、心理学的・社会学的な背景、実際の接続の状況、接続した結果の利益・不利益の分析、考察。こういった項目について書いてみるのです。
 小説が好きな人ならば、今の自分を主人公とした小説を書いてみましょう。
 日記を書いている人ならば、特にインターネットについて詳しく書いてみましょう。何が目的でどんなサイトに行ったのか、実際に行ってみて目的は達成できたのか、これからどうするつもりなのか。
 他にもいろいろな書き方があると思います。どのような書き方でも、今まで漠然としていた自分とインターネットの関係についてより深く考えることができるようになるのではないかと期待できます。そのことが接続時間を減らすことにつながるでしょう。
 このサイトの掲示板でも、「掲示板に書き込んでみたら、自分を客観的に見ることができて、それだけで状態がよくなった」という方が何人もいらっしゃいます。

 どのように書けばいいのかわからない、書いてみたがそれほどの効果はなかったという場合、次の「症状が重い場合の対処法の試案(naka_i式)」を試してみてください。


【症状が重い場合の対処法の試案(naka_i式)】

(1)現状の把握
 1週間程度の期間を決め、インターネットでの活動内容を詳細に記録する。形式は気にしない。
 例えば次のような項目について。

・1日のメールの受信記録、送信記録。読み書きに使った時間。どんな利益があったかの評価。
・見に行った掲示板の名前、自分が書き込んだ掲示板の名前、件数、興味を持った書き込みの内容。それを読んだことによる利益の評価。
・どこのチャットサイトに行ったか。誰とどのくらいの時間チャットしたか。どんな内容だったか。自分にとっての利益の評価。
・オンラインゲームの開始時刻と終了時刻、その内容。自分の感情。自分にとっての利益の評価。
・検索サイトを使って情報を収集したなら、検索した内容、使った時間、それが役に立ったかどうかの評価。

 これらが記録されたら、それを整理してみる。
 どの活動にどれだけ時間を使ったか、どんな利益があったかまとめる。

(2)失った時間の検討
 もしインターネットを使っていなかったら、何に時間を使っていたか、あるいは何に時間を使いたいかを考える。
 今やりたいことがないからインターネットに接続してしまうという場合、かつての自分の趣味や人生の目標などを思い出し、ネットへ接続した時間を活用できないか考えてみる。
 考えたことを、ノートなどに記載する。

(3)目標の設定
 (1)(2)の結果を見ながら、今週の接続時間の目標を決める。なるべく無理のない目標にする。
 例えば週に70時間アクセスしていた人ならば50時間に減らすなど。
 実際のアクセスの際には、その接続でやることと時間を決め、それが終わったらすぐに接続をきるよう努力する。
 やるべき項目を付箋紙に書き(○○へ書き込み、△△へメールを書くなど)、画面の横にでも貼っておくと接続を切りやすい。

(4)引き続き、状況の把握
 (1)で行ったインターネットでの活動内容の記録を続ける。そして目標を達成できたかどうか評価し、再度目標を立てる。

(5)他人への協力の依頼
 インターネットに理解があり、インターネット依存症のこともある程度知っている友人や知人を見つけ、協力を依頼する。
 自分の現状や目標を説明し、目標の達成状況を報告し、励ましや叱咤をもらう。
 協力を依頼できる友人や知人が見つからない場合、ネットで見るけることも可能かもしれない。理解してくれそうな管理者がいる掲示板に書き込んだり、自分のサイトの訪問者や信頼できるメールフレンドに協力を依頼しても良いかもしれない。
 
(6)他人への協力
 だれかがインターネット依存症に悩み、克服しようとしていたら、その人の活動を励ますなどして協力する。
 それが自分自身の回復への気持ちの維持につながるし、戒めにもなる。

(7)健全なアクセス状態の維持
 アクセスする目的や時間をあらかじめ決めておき、それ以上のアクセスはしない。
 その状態を維持する。

 


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